ブラック企業のレッテルを貼られることの危険性を理解しておく


ここ数日の報道のなかに、居酒屋大手のワタミの新卒採用が、目標の半分程度にとどまったとのニュースがありました。 ワタミといえば、長時間労働などの問題が指摘されており、そのことが新卒採用の上で苦戦した一因になった可能性があるという趣旨の報道でした。

社員採用を強化するとのワタミの発表ではありますが、この報道を見た来春の新卒者も、ワタミに対するエントリーには二の足を踏む可能性もあります、また就活生の親や周りの人も、これだけネガティブな報道に接すれば、いい顔をしないかもしれません。 一度ブラック企業のレッテルを貼られてしまった企業が、いかに社員採用に苦戦することになるのか、まるでお手本のような例です。

 

b82cafed0f69358b9debde92f5b1f761_m

 

確かに不景気な時期には、やる気と体力があれば、資格等がなくても就職できる可能性が高いワタミなどの外食産業は、ある意味、駆け込み寺としての役割がありました。 しかし、デフレ環境下でコモディティ化させた社員から利益を生み出すことで、利益を生み出すビジネスモデルは、経済環境が上向きに転じると、いきなり社員採用に苦戦するビジネスモデルになるのです。

ちなみに、外食業界はワタミに限らず、大手の牛丼チェーンについても社員採用に苦戦するあまりに、店舗が一時休業しているとの話題も巷に流れています。

これだけ情報の伝達速度が早く、ほぼ永遠にデータとして残り続ける世界では、一度ブラック企業であるとレッテルを貼られることは、経済環境の好不況に関わらず年々、社員を採用するためのハードルが高くなっていくことを、企業としては理解しておくべきです。

ただ、いまブラック企業とレッテルを貼られている会社で、頑張っている社員の方の立場からすると、会社として今後の社員採用に繋げるために労働環境を改善することが、充分に期待できる状況ではありますので、そこは嬉しい点かもしれません。 そう考えるとブラック企業のレッテル貼りにも、何らかの意味があるのかもしれないですね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です