カテゴリー別アーカイブ: 働くことと人事

面接や会話の間が悪くて損している人に心がけてほしい一つのこと

求職者の面接をしていると、よい人物なんだけど、会話の間が悪いがために損をしているな、と感じる人がけっこうな割合でいらっしゃいます。

例えば、まだ面接官が話を終わらせていないのに焦って話を始めたり、逆に面接官の話が終わって返答するまでの時間が、微妙に空いてしまうことで会話の流れがスムーズでなかったりします。

ニュースなどで海外との中継を見ているときに感じる人も多いと思いますが、アナウンサー同志の会話が、ほんの数秒ではあるのですが返事に間が空いたり、お互いが同時に話を始めたり、逆に沈黙が続いたりするのを見ると、微妙にイヤな気分にさせられるのが、分かりやすい事例です。

面接などの際に、衛星中継の会話のようになってしまうと目も当てられません。 そうならないためにも会話が苦手だなと感じている方にこそ、心掛けてほしいことを、ここでは書いてみたいと思います。

 

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◆ テンポがよいキャッチボールを意識する

会話はキャッチボールみたいなものだということをよく言われます。 男性は幼い頃にキャッチボールをしたことがある人も多くイメージしやすいと思いますが、キャッチボールで大事なことの一つはテンポです。
相手がボールを取りやすく、かつ投げ返しやすいところにこちらが投げても、ポロポロとボールを落としたり、逆に投げ返してくるまでに、微妙に時間がかかるとキャッチボールの楽しみは半減してしまいます。

キャッチボールが楽しみの一つは、心地よいテンポでボールのやり取りが続くことであり、他にもバドミントンやテニスでのラリーが続くことの楽しさと相通ずるものです。

会話も同じで、心地よいテンポでやり取りが続くからこそ楽しいのであって、一方的に自分の言いたいことだけを伝える話や、話が広がらないブツ切りの会話が楽しいわけではありません。

そうならない為の上手な間の取り方は、相手の話が終わったら、テンポよくボールを返してあげることです。 少し早目のテンポで返事をすることで会話にリズムが出てきます。

このテンポを学ぶうえで参考になるのが、喋りが上手な芸人さん達の間の取り方です。
会話が面白い芸人さん達の間の取り方は上手です。 プロとして自分の喋りを武器に生活している訳ですから、上手なのが当たり前で、テンポが悪かったりイヤな間が空くようでは芸人として生き残れません。

会話の間が悪いなと感じている人は、テレビでお笑いを見る時に、単純にネタを楽しむだけでなく、どんなテンポで話をしているのかに注目して見て下さい。 そのような目で芸人さんたちを見ていくと、自分の中で心地よく、しっくりくるテンポの芸人さんが、きっと見つかると思います。

その後は、その芸人さんの会話のテンポを意識して真似をしてみるのです。 けっしてネタを真似する訳ではなく、あくまで会話のテンポを真似してみます。 日常生活で家族や友人と話す時だけでなく、人と会話をする時には常に意識をして会話をしてみます。ひと月も意識して会話をしていると、家族や友人たちから好印象な評価の言葉が出てくると思います。

会話の間が悪くてコンプレックスを感じている人の大部分は、性格や話し方に問題がある訳ではなく、単純に、会話における間の取り方の練習をしたことがないから出来ないだけです。 喋ることのプロを目指すのではなく、会話の間の取り方を上手にしたいレベルの話であれば、少しの意識と心がけで上手になれるものなのです。 簡単に取り組むことができることですので、ぜひチャレンジしてみてください。

公務員試験の受験者が、不合格になった場合に備える基本の考え方

今年も、各自治体の公務員試験がピークを迎え始めました。

公務員試験を受験する人は、基本的には合格することを前提に試験を受けていることだと思いますが、僕が相談や指導をする際には常に「合格できない場合の備えを必ずやっておきなさい。」と促しています。

なぜ、備えが必要なのか…その基本的な考えについて、書いてみたいと思います。

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◆ 備えあれば憂いなしは、公務員試験にも有効

僕が「公務員試験に合格できない場合の備えをやっておきなさい。」と公務員試験を受験する前の人に話をすると、まずだいたい全員が嫌な顔をします。

縁起の悪い話をしないでほしい、自分が落ちると思っているのか…といった嫌悪感が表情にあらわれ、ほぼ場の雰囲気は悪くなります。

個人的には、受験する全員が合格できるのであればよいと思うのですが、必ず不合格になる人が存在するのが試験です。 どれだけの試験勉強と面接準備をしたとしても、必ず全員が合格できる訳ではありません。 運転免許の筆記試験のように何点以上で合格ですという試験ではありませんので、あくまで水物です。 あなたが絶対に合格になる保障はどこにもないのです。

そんな場合のことは試験を受けて、結果が出てから考えればいい…などと思っていると、実際に不合格になった際に、思った以上に大きなショックを受けて、立ち直るまでにものすごく時間がかかってしまい、結局は選択肢がなくなり公務員浪人をします、という人を今まで数多く見てきました。

ある意味での安定を求めて公務員を目指したにも拘らず、公務員試験を受けた結果、人生の不安定を招いてしまったのであれば本末転倒です。そうならないためには、何が必要になるのでしょうか。

一番大事なことは、万が一の場合に備えることです。 これは企業が通常行っているリスクマネジメントと同じ考え方になります。リスクマネジメントの基本を簡単に言うと予防・対策・復旧になります。

試験で不合格にならないように、公務員予備校や独学で試験勉強をし、面接の準備をして不合格になる確率をできうる限り低減させることが予防です。 
万が一、不採用になった場合にはどのように行動をするのか、例えば民間企業に切り替えるのか、二次募集にかけるのか、公務員浪人をして来年に備えるのか、予め検討をして(心の)準備をしておくことが対策です。 そして、その万が一が現実になった時に、自分の策定していた対策を速やかに実行に移すことが復旧になります。

ニュースなどで、企業の不祥事について取り上げられますが、リスクマネジメントが出来ていれば防げたはずの不祥事も多いのです。 ニュースを人ごとに見ている立場では「なんでこんなことになるのか馬鹿な会社だな」で済ませれるのですが、自分の身に降りかかった時には、自分の人生の設計図を狂わしてしまう原因にもなります。

万に一つでも、その可能性があるのであれば前もって準備をすることが大事なのです。 安定した環境で一生懸命に頑張りたいと思っている人が多く受験する公務員試験だからこそ、リスクに対する準備をしっかりする必要があるのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

【第27回】 休日明けのサザエさん症候群から、仕事モードに上手に戻す方法

ゴールデンウィークも終わり、多くの会社員の方たちが、憂鬱な気持ちでなんとか出社して、いまだにテンションが低いまま仕事を始めていることだと思います。

ゴールデンウィークなどの長期連休明けだけでなく、土日が休日の職場の方は、日曜日の夕方になってくると明日からまた仕事か……と、仕事のことが頭をよぎり始め気持ちがなんとなく落ち込んでしまう、といった経験をした方は多いことでしょう。

こういった症状のことを、サザエさん症候群(ブルーマンデー症候群)といいいますが、特にサザエさんに責任はありません。 休日も終わりが近づく時間帯である、日曜日の18:30からサザエさんが始まることから名前がついただけです。

この症状のことを聞くと、しっかりしている方からは「甘えだろう」とか「やる気が足りない」「休日にダラダラしているからだ」などのご意見もあると思いますが、厚生労働省の調査では、自殺は月曜日が一番多いというデータがあります。また、イギリスの調査では幸せを感じている人も、月曜日の午前中は笑顔になることが難しいという結果もありますので、月曜日が憂鬱であるということは、個人の甘えや、やる気の問題とばかりはいえません。

では、憂鬱な月曜日、どうやれば上手に気持ちを仕事に向けることが出来るのでしょうか。今日はそのことについて書いてみたいと思います。

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◆ 休日明けの朝は、ハードルをおもいっきり低くして始める

ここでアスリートの世界を例に挙げてみますと、1日休みをとると休み前の状態に戻すのに3日かかるとも言われており、休日をいつ、どのように取得するかについて細心の注意を払っています。 しかし、多くの会社員は仕事の進捗や、自分のモチベーションやコンディションに関係なく休日が決まります。 これでは、仕事を中途半端に残した状態で休日に入ることになったりしますので、意識の底に休み明けを想定する必要がありますので、休日を本来の意味としての休養として活かすことが、難しくなってしまいます。

但し、会社の就業規則やまわりの上司や同僚との仕事の流れを無視して、自分が心安らかに仕事をするために勝手にフレックス勤務を開始する訳にはいきません。 そうすると、サザエさん症候群を回避することは、なかなか簡単ではないのでしょう。

であれば、憂鬱に月曜日を迎えたとしても、如何に早く自分の仕事に対するモチベーションを上げることが出来るのかが大切になってきます。

ここで、再びプロ野球選手を例にして説明をしてみます。 プロの選手達は試合開始前、1時間以上もかけトレーニングコーチの下でウォーミングアップを行います。 このウォーミングアップや試合に対する準備時間のかけ方に、新入団の選手は驚くそうです。 ウォーミングアップの目的は、自分が持てるパフォーマンスを最大限に引き出すことにあります。 このウォーミングアップが肝なのです。

休日明けに、低いモチベーションで出社して、いきなり万全の仕事はできません。 これはプロ野球の選手が試合開始直前に球場に着いて、いきなり全力でプレーするようなものです。 これでは自分が持つパフォーマンスを100%発揮することは出来ません。

そうならない為に、休日明けの朝はできるだけ簡単な仕事を入れてしまいます。 例えるなら、努力することなく数分間で出来るような仕事です。 メールを確認する、領収書を提出する、電話連絡を入れるなど、悩む必要がないような仕事です。 これをすることが、自分の仕事に対するウォーミングアップになります。

後回しにできることは、予定を午後や翌日にするなどして、精神的な負担を最小限にする仕事のみに集中することがコツです。 そのように簡単に済ますことが可能な仕事を繰り返していると、徐々に、仕事に対してのモチベーションやパフォーマンスも高まってきます。 そうして、力を発揮できる状況になってきてから、少しづつ難しい仕事に取り組んでいけばよいのです。

いきなり全力100%で仕事をすることを考えずに、まずは心理的な負担を軽減して仕事に向き合いませんか。